再建築不可ってなんだ?
ふらりと都内の道端にある不動産屋で中古の一戸建て広告を見たら、
価格が20坪で800万円。
1坪40万という安さに二度見してしまった。
私が住んでいる付近であれば中古の一戸建てでも相場は2,000万円ぐはくだらない。
何でこんなに安いのかと思って、よくよく文面を見てみると小さく「再建築不可」と書いてあるのを発見した。
「再建築不可」とは何だろうと思って調べてみたら、文字通り再度建築ができない土地(建て替え不能)な不動産を指し、新築の家をその土地に建てることはできないという意味だった。
再建築不可物件の条件
どんな土地のことを指すんだろうと思っていたら、よく見かける荒れ果てた空き家などがある土地が再建築不可の物件にあたることがあるらしい。
具体的にはその土地の前面の道路が4メートル以下だったり、前面の道路に2メートル以上接していない土地のことなんだとか。
建築基準法でいう「2項道路」ってやつだ。
詳しくは知らなかったけど、建築基準法の42条第2項に記載されている、特定行政庁が指定した道路のことらしい。
こうした基準が設けられたのは、もしもの時に消防車や救急車が入ってこれないような幅員の先に建物があったら危険だからね。
それに、消防活動をするスペースも必要になってくるから安全性や快適に生活をするために定めた規制だということさ。
土地を分割してしまったり、この基準法が制定する以前に建っていた建物がこの再建築不可の物件になる可能性があるってこと。
確かにはた型の土地なんかは前面道路に2メートル以上接するために、わざわざ通路があるのをよく見るもんね。
「再建築不可」は安く購入できるが、売買はムズイ
成る程。だから安いのか・・・。
再建築不可ってことは格安で中古の家を購入したとして、だんだん老朽化し、リフォームでも追いつかない場合や地震や火災などで倒壊しても、建て替えができないとなると終わりってことか。
*関連記事▶防音対策はDIYできる
財産として子供たちに引き渡すこともできないし、将来どうしようもなくお荷物になってくるから相続するのも難しいだろうな……。
家に帰ってインターネットで再建築不可物件のことを調べていると銀行のローンなども受けることができないらしい。
再建築不可物件財産価値がないと見られているからなのかもしれないな。
となると、800万円で家が買えるというのは確かに安いが、民間からお金を借りるか、現金一括で購入するか?どちらかしか選べないということになるとキツイ。
うーむ。確かに見方によっては安くてお得な物件と見ることもできるが後々の事を考えるとしっかりと行く末も見通した上で検討しなければいけないな。
恐るべし再建築物件だ。
再建築不可物件を相続するとなると…?
中古でもいいから、再建築不可でもいいからと、とにかく安くマイホームを手に入れたい人にとってはお得感があるだろうけど、実際に再建築不可の土地を相続することになったら大変そうだ。
そのままでは家が立てられないんだから売れそうにもない。
再建築不可の土地を売るには建築基準法に適合させ、建築可能な土地にしなくてならない。
そのために他の土地を買収したり、セットバックして「みなし道路」に認定されるように土地の持ち主が調整しないといけないってこと。
空き家とかでこれまで放置していたところだと、近隣のイメージも悪いし、なかなか協力的に動いてはくれないって話もよく聞く。
それって、素人目から見ても大変そうだけど、プロの不動産屋にとっても大変なんだって。
だから扱える不動産屋は限られでいて、再建築不可の物件専門の不動産屋もあるのだとか。
再建築不可の家を積極的に買取しますという不動産屋もあったから紹介をしておく。
*参考▶再建築不可や借地権の売買に対応できる株式会社マーキュリー
とりあえず無料で相談も受けてくれるみたいだからまずは相談をしてみて、どうするかの判断をしてみるのも1つの手だと思う。
なんて言っても割安になる可能性も大きいからね。
こうして散歩しながらもお宝って見つかるもんだよねぇ。