住まいの建具の設置や調整、修理などはほとんど「ドライバー」一本でなんとかなる。建具の機能や調節、ドライバーの用途について紹介していこう。
建具とトラブル
パーティション
部屋間を区切る可動式の仕切りを使っている家庭は多い。使っているとパーティションが閉まりきらない現象がおこる。チェックポイントとしては、下レール端にホコリやゴミが挟まっていないかをまず確認しよう。次に上下左右の調整ネジが、パーティションの下端にあるはずだ。左右調整を右や左に調節することで、開閉時にピッタリと閉まるパーティションへ調節できる。左右調節の時は、本体同士がぶつからないように注意が必要だ。
引き戸
部屋のいたるところに採用されている引き戸。ネジの緩み方によってさまざまなトラブルが発生するだろう。大抵のトラブルはドライバーで解決できる。
- 上部に隙間がある場合は、左側の戸車を調節する。
- 下部に隙間がある場合は、右側の戸車を調節する。
- 引き戸を開閉時の直前に傾く場合は、左右の戸車を下げる。
- ブレーキが弱い場合は、左右の戸車をあげる。逆ならば戸車を下げる。
上記トラブルはドライバーによる調節で解決できる。ただし、緩やかに閉まる機能がついている引き戸には、引き戸を受ける消耗品のパーツを使っている引き戸もある。ドライバーで調節できる範囲外なので、対象のメーカーへ交換の依頼が必要だろう。
注意点として健具の調節は、電動ドライバーを使用しないように気をつけてほしい。正常に建具が機能しているか確認しながら徐々に調節するので、電動ドライバーで急激に回すと調整機能が壊れてしまい故障の原因になるためだ。
さまざまな機能を持ったドライバー
建具の調節に使う一般的なプラスドライバーは、1番・2番・3番と順番に小さいサイズから大きいサイズへ展開されている。調節対象のねじ頭にぴったり合うドライバーを使おう。ドライバーがねじ頭より大きいと、ねじをなめてしまい傷つけてしまう。
さまざまな建具のねじにサイズを合わせるため、1~3番のサイズを揃えて持っておくといいだろう。
使用頻度は2番が多く使われるので、2番からサイズが合うか試してほしい。自分がドライバーを選ぶときには、持ち手であるグリップに力を入れている。四角や三角、丸などの形が手にしっくりくるかを確認。木や樹脂、ゴムなどの材質によっても回すときの持ち心地が変わってくる。高級なメーカーのドライバーであっても、手に合わなければ使いづらい。実際に持ってみて、回しやすいものを選ぼう。